歯周病の「見える化」

歯周病とは不十分な歯磨きなどが原因で、歯肉に炎症をひき起こし 歯を支える骨を溶かしていってしまう病気です。歯を失う原因の中では第1位で、初期段階では大きな症状がないため気づきにくく「サイレントディジース(静かなる病気)」と呼ばれます。

そんな気をつけないといけない病気ですが、症状がないため自分は大丈夫を思っていて実は進行しているというケースもよく見られます。

虫歯では黒くなっていたり、穴があいていたり、歯が痛くなってくるなどして気づきやすいのですが、歯周病はほとんど症状がなく、さらに歯茎の中で問題が起こっていても目に見える訳でないのでご自身ではなかなか把握しずらのが特徴です。

今日は歯周病の「見える化」についてのお話です。

プローブによる歯周ポケットの測定

初診時に皆様に行っている検査です。目盛りのついた器具を歯と歯茎の間にそーっと入れて、歯周ポケットの深さを測定します。健康な状態であれば1~2㎜ほどですが、歯周病が進行すると4㎜であったり、10㎜を超えるポケットになることもあります。ご覧の写真のよう「見た目では分からなかったけど私の歯茎の中にこんなに深い何㎜のポケットがあるんだな」というイメージをもって頂けたらと思います。

歯周病というのは歯茎だけに問題が起こっている訳ではなく、歯を支える骨が溶けて少なくなっていく病気でその骨の状態を「見る」ことができます。

歯周病により歯槽骨の吸収がみられるCT画像

歯周病の原因となるプラーク(歯垢)。

「私はいつもきれいに磨いてますのでそのようなものはついていません。」と思っておられても実際には全体に付着していることがあります。

実際左のように何もないように見えても、プラークを専用の染色液で染めると全体についているのが分かります。

染色液による歯垢の染め出しの比較

歯磨きで磨けていない部分をチェックして、歯磨きの方法に問題がないのかどこが磨けていないのかをお伝えしています。

お口の中には数百種類の細菌がいます。また歯周病の原因となる歯垢の中には1㎜gあたり約10億個の細菌がいるといわれています。先ほどのプラークの付着はよーく見ると肉眼でみることができますが、この一つ一つの細菌はどれだけ目が良くても、裸眼では見ることができません。

当院ではこちらの位相差顕微鏡を使って細菌検査を行っています。

位相差顕微鏡

お口の中のプラークをとって調べると、皆さんのお口の中にどのような細菌がどれくらいいるのかを確認しご覧いただけます。

口腔内細菌

歯周病は「静かなる病気」と呼ばれ、ある程度進行するまで症状は現れず歯茎に内部に異常があっても見えないため気づきにくく知らない間に進行していきます。

ただ検査をして調べるとどのような状態であるかは把握することができます。

できるだけ分かりやすく知って頂けるように「見える化」をこころがけていますので、皆様にはできる限りご自分の状態をよく知って頂き、適切な治療を受けて頂きたいと思っています。

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