奥歯の噛み合わせと健康の関係|入れ歯の状態と死亡リスクの研究

大阪大学大学院歯学研究科などの研究グループから、奥歯の噛み合わせや入れ歯の状態と、高齢者の死亡リスクとの関連について興味深い研究結果が報告されています。

今回は、この研究についてご紹介します。

この研究では、大阪府の後期高齢者歯科健康診査を受けた75歳以上の186,893人を対象に、平均3.2年間の追跡調査が行われました。

奥歯の噛み合わせの状態と、入れ歯の使用・適合状態などを調べ、全死亡リスクとの関連が分析されています。

その結果、奥歯の噛み合わせが少なくなるほど死亡リスクが高くなる傾向がみられました。

また、奥歯の噛み合わせが少ない方の中では、状態の良い入れ歯を使用している方に比べて、状態の悪い入れ歯を使用している方や入れ歯を使用していない方で、死亡リスクが高いことが報告されています。

奥歯の咬み合わせの分類による死亡リスク

研究では、奥歯の噛み合わせが良好なグループを基準にすると、奥歯の噛み合わせがなく、状態の悪い入れ歯を使用しているグループなどでは、死亡リスクが最大約1.8倍となりました。

ただし、この研究結果は**「噛み合わせが悪いことが直接死亡の原因になる」と証明したものではありません。**

年齢、性別、高血圧・糖尿病などの慢性疾患、喫煙習慣、BMIなどを考慮して解析されていますが、観察研究であるため、奥歯の噛み合わせや入れ歯の状態と死亡リスクとの「関連」が示されたものとして考える必要があります。

歯を失った場合、入れ歯は噛む機能を補うための治療方法の一つです。

しかし、入れ歯は作って終わりではありません。

長く使用しているうちにお口の状態が変化し、「以前より外れやすくなった」「噛むと痛い」「うまく噛めない」といった症状が出ることがあります。

今回の研究でも、奥歯の噛み合わせが少ない方では、適合の良い入れ歯を使用していることが、より低い死亡リスクと関連していたと報告されています。

定期的に入れ歯やお口の状態を確認し、必要に応じて調整することが大切です。

「入れ歯が外れやすくなった」
「噛むと痛い」
「以前より噛みにくくなった」

などの変化がある場合は、そのまま使い続けず、一度歯科医院で状態を確認してもらいましょう。

上野芝はやし歯科では、現在使用している入れ歯の状態や噛み合わせを確認し、必要に応じて調整や治療についてご説明しています。

参考:大阪大学大学院歯学研究科「良い入れ歯使用者は死亡リスクが低い」

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